mirenn所感

お絵かきとプログラミング

【KMCお絵かきAdventCalender2016】フーリエ変換の動画

 描くことは死ぬことと見つけたり

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 この記事はKMCお絵かき Advent Calendar 2016 14日目の記事です。 描くことは死ぬことと見つけたり、意味:なんか描くの半分あきらめました。

www.adventar.org

 前回の記事はcrysさんのゆりそら三人娘でした。

 こんにちは、kmc部員のmirennといいます。

 絵や漫画が好きなんですが、好きが故といいましょうか己の画力の足りなさに疲れ果ててアドベントカレンダー二週間くらい遅れての記事提出です。他にもちょっと迷惑をかけてしまった。

 

 さて、下の動画が今回の僕の作品になります。音量ちょっと小さいかもしれない。

 「クリスマスぼっちによる1分でわかる二次元フーリエ変換

www.youtube.com

 こんな動画を作成しました。

 制作環境は、Octaveっていうのでフーリエ変換して、google翻訳で音声を作ってaudacityでPCの音拾って、あとはクリスタで各スライドを作って、adobe premiere elementsで動画をまとめ上げました。あ、動画尺おかしいなんでだまあいいや。

 元々自分は、絵(漫画)を描いて人気取りたいというモチベーションはあったんですが、最近なんだか手段は問わないが人気を取ってチヤホヤされたいという感じにシフトしてきている気がしてるんですが末期でしょうかね。末期っていっても、まぁ年末ですから僕も末期でもいいですよね。

 さて、お絵かきAdventCalendarというイベントですが、僕の提出物であるこの動画の中で描いたのはボッチという言葉だけでした。許してくれぇ。しかし、それはそれとして、動画投稿はなかなか大変です。動画を作る部分だけではなく、youtubeの投稿というところまでしないといけないのでそこでも手間取ったりしました。はぁ疲れた。

 なにはともあれ、メリークリスマス!

 クリスマスめでたい!! なので、自分用にデッドプールのフィギュア買っちゃいました。それに関してちょっと悲しいことがあったんですが、また別の機会に。

 次回はasragiくん担当の

【KMCお絵かきAdventCalendar2016】アサギちゃんのえっちな絵 - らぎメモ

 です。僕よりずっと早く記事をあげていて素晴らしいことこの上ないですよ、僕は面目ない。 

 

ポケモンジェネレーションズ三話が素晴らしすぎた

 ポケモンジェネレーションズという短編アニメがいつの間にか配信されていました、遅ればせながら最新話まで見ました。

 大体各話独立していて楽しめるのですが、三話が素晴らしすぎました。

www.youtube.com

  これです。

 何回も見ていたら涙が出てきたので感想を少し書きたいと思います。本当に素晴らしいです。

 ポケモンジェネレーションズは各世代の歴代のポケモンゲームを三話ずつほどのアニメで紹介していて、三話目は初代にあたるわけですね。

 限られた尺の中で最大限ポケモン、人間どちらのキャラクターも立たせていて良いのです。

 どいつもこいつもセリフが強気で強者な感じでありまして、例えば冒頭の以下のやりとりもかっこいい(台詞少し間違えているかもしれませんが多分概ね合ってるはずです)*1

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 I understand you are impatience. It has been quite a while since any trainers collected eight gym badges.*2(あんたたちがじれったいのもわかるよ。トレーナーが8つのジムバッジを集めるのも久しぶりだからね。)

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 I'm sorry, but you won't be seeing him. I'll freeze him right into place.(ごめんなさい、そうだとしてもあなた達が彼を見ることはないでしょうね。だって、私がすぐにその場で凍らせてしまうから。)

 うおっ、かっけえ。そして、言わずもがなグリーンの台詞もまぁまたイケイケドンドンな感じでかっけえんですね。

 

 次にポケモンバトルについて言及しますと、まず、フーディンが逆さまになってラプラスを圧倒しているところ、そして、ノーガードでカメックスとカイリュウが攻撃しあうところなどがひとひねりしてあった絵面だけでも面白い。

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 この、カイリューカメックスのそれぞれの技同士をぶつけ合わなかったとことかにくいですよね。それぞれの耐久力への自信の現れとも言えます。

 

 そして、僕はこの動画の最後の三十秒が一番好きです。見事です。そして、その前に、グリーンが扉を開けるときにかかる曲がとても好きです。てててて~てて~て~て~。

 そのことについて語ってから、ラストのシーンに至るとします。

 まず、一度目にあの印象的な曲がかかるのはここです。ポケモンリーグの入り口を眺めるグリーン。

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 Just you wait a minute for the greatest pokemon trainer in the world that is me.(ちょっと待ってろ。世界で最も強いポケモントレーナーである俺をな!)

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 そして四天王一人目と戦闘、というふうになっています。ここでかかっていました。

 

 二回目にこの曲がかかるのは、カイリキーを倒した後です。

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 How could I have been defeated.(この私が負けるとは)

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Is that all you've got ? なんとかかんとか(その程度か? 全然俺は本気じゃなかったぜという感じの台詞) ここでかかっていました。

 そして、最後のシーンにつながってくるわけです。

 

 最後の一連のシーンはカットのつなぎが秀逸です。

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 ロングカットでまず場所を見せます。

 椅子(throne:王座)に座っているグリーン。

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 手の中でコロコロとモンスターボールを弄び、呟きます。

 I finally did it.(ついにやった。)

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  I'm the champion of pokemon league.(俺はポケモンリーグのチャンピオンだ。)

 そして、ここであの例の曲がかかっています。そしてその中でこの上の影が入った少し怖い表情です。全ての頂点に立った中、しかし、退屈しのぎにモンスターボールをいじりつつ、この曲が流れてきているのです!*3

 この曲は、挑戦者として戦うときにかかっていました。そして今度は何が待っているのか? ワクワクしながら動画に引き寄せられてしまいます。

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 扉が開き、そして現れるシルエット!

 レッドは一言も喋らずに、グリーンの台詞が続いていきます。

 Hurry up and come.(早くこい)

 Hey, so finally you're finally here.(ついにお前はここに来たわけだ)

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 ファンタスティック!!!!!!!

 

 自分のライバルである、レッドが必ずここに来ると確信していたところとかそういうとこも素敵です。そして、レッドに一言も喋らせていないのに扉からの入りかただけで凄まじい風格をレッドにまとわせる作り手の演出力。

 凄い。凄い。凄い。最高に余韻に浸らせてくれるラスト。

 うおすげえ面白かったラストのところでなんか泣きました最高最高もっとこういうの作ってくれえええええええええええええええええええええええ!! うひょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお。全カットについて書いてみたかったけど*4ここらで切り上げます。とにかく素晴らしい作品でした、ごちそうさまです!!

*1:色々なところを参考にして調べました。白状すると、ニコニコやyoutubeでこれが転載された動画での英語字幕自動生成を参考にしています。最近の自動生成すごくて結構参考になります。もちろん自分の耳も参考に台詞を同定しましたが僕の今の英語力はお察しなので。しかし、いやー、youtubeの英語字幕自動生成はあと少しで完璧って感じがしますね

*2: It has been quite a while since any trainer collected a gym badges.(どんなトレーナーもジムバッジを集めてから久しいね)色々なサイトを回っていたら、この英語のほうが正しそうな気がしています。う~むなるほど。anyがどんな~という意味を持つんですね。確かに最初に書いた奴だと肯定文なのにanyを使っていて、しかもそれを適当にsomeの意味のようにとって無理に訳していたけどそんなはずはないか………。概ね合ってるはずですとか豪語しといて初っ端から迷いが生じるとは。

*3:ココのボールいじりから顔へのカットのつなぎが好き。

*4:他にも、二人目の四天王は今回の動画では四天王中最もあっけなくやられてしまうがムキムキであるがゆえにポケモンごと吹き飛ばされて壁に激突してポケモンだけでなく己の肉体も鍛えて自分も戦っている感じを出せているなあ、とか色々感想はあるんですが。

夏休みが終わった。君の名は。を観た。

 百億円を超えるとかいう化物セールスを繰り出していて勢いがとどまるところを知らない新海誠監督の「君の名は。」。

 面白い、と聞いていたし、この間観たシンゴジラを超える興行収入に驚いて観に行くことに決めました。

 

www.youtube.com

 観た感想。

 え?

 ということ。

 僕にはきつかった。作品全体を考えたとき、まぁどちらかと言うとアンチ、ということです。

 あくまで僕個人の感想ですが、百億超えるかなぁという印象でした。もちろん凄いと思ったところはあって、序盤に「「美しい眺めだった」」とセリフを被せて綺麗な彗星を魅せるとこなんか、やっぱ雰囲気作るのはすごいと脱帽ものでしたが。

 

 作品の疑問点がいっぱいあって、そういうのが結構気になって感動するポイントがそれらの疑問点を帳消しにするほど僕には響かなかった、ということでした。そして、自分がこの手の奇跡が起きる映画に対して首をかしげる人種ということがわかりました、それも含めて感想を書いていきます。

 

 ネタバレ込みで気になったところをあげていきますと、

 理屈とか整合性とかそんなことはお構いなしに力強く強引にお話が作られていくところです。

 口噛み酒飲んだらタイムスリップしたり、あるいは黄昏時になって過去と現在が急に時空を飛んで直接交流をし始めるところ。

 まぁ、そうするんだろうな、とか観ながら展開上わかるんですが、物語を進めるのに必要なありえなさすぎる奇跡を作者側がガンガン平気でぶち込んでくるのが思いっきり見えてしまう感じがなかなか厳しかった。

 伏線として、『黄昏時の説明して昔も彗星落ちてカルデラ作ってそこに由緒あるっぽいご神体用意しといたで』くらいで、許される奇跡ではなかったです。

 じゃあ、そもそも主人公二人の中身が入れ替わったのからありえなくていかんかと思ったかというと、いえ全くそれは良かったです。じゃあ、厳しいと思った境目はなんなのかというと、奇跡連発という点と、それがラスト付近で行われたということでしょうか。

 この手の奇跡として、映画「風の谷のナウシカ」があります。宮﨑駿は、ラストは強引に絵で魅せて話をまとめたと自身で述べています。どんなラストかというと、主人公ナウシカ王蟲という生物の怒りを鎮めるために身を挺して止めて死んでしまうのです。ナウシカの死体に多くの王蟲から金色の触手が伸びていきます。風の谷にもともと伝わっていた予言、「青き衣を纏いて 金色の野に降り立つべし」という言葉どおり、青い服を来たナウシカはその金色の野っぽくなった触手の上に立ち上がり生き返ってめでたしめでたし、となります。

 この手の強引な奇跡に、ええ!? っと、ひっかかる人はひっかかります。僕はひっかかります。

 伏線を張っていなかったら意味不明過ぎてありえない展開だけど、申し訳程度に伏線っぽいのを張るくらいじゃ納得できない展開、それが奇跡です。

 もう一つ奇跡を上げると、ポケモン映画の金字塔「ミュウツーの逆襲」というアニメ映画も僕にはラスト付近けっこう厳しいです。ミュウとミュウツーの争いを止めるためにサトシが身を挺してその結果サトシは石になってしまいます。そんなサトシにポケモン達が涙を流し始めると、何故か涙がふわふわとサトシのもとに降り注いで何故かサトシの石化が溶けて生き返ります。この映画は間違いなく名作なんですけど、ここのあたりだけはどうも首をかしげます。全体としては好きな作品なんですが。

 

 強引な展開を笑ってツッコんで楽しむことは出来ますし、そういう映画を観て僕もちゃんと笑えるのですが、僕は強引な展開で泣くのは厳しい、ということでしょうかね。

 

 君の名は。は厳しいです。他にもいっぱい、これ嫌だったなというところも、ここはすごい良かったというところもありますが、だいたい評価を決した最大の理由は奇跡によります。

 ひとまずレビューは終了です。

 

 最後に「君の名は。」の続編があったらどうなる?ということを僕なりに考えた「君の名は2。」の四コマを付記しておきます。クソコラです。今年の夏はクソコラ作って終了です。

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 隕石落ちる、なんとかしなきゃ!!ってなると色々あって、アルマゲドン(隕石爆破)とか逆襲のシャアニュータイプの超能力で強引に押し戻す)とかフリクリ4話(隕石というか人工衛星をバットで打ち返す)とかメンインブラック3の最後のオチ(バタフライ効果で隕石落ちてこない世界になったね)とかどれをパロディしようか迷った挙句アルマゲドンのクソコラにしました。最初の二コマはシンゴジラ風のフォントと、ニコニコで有名な人類滅亡シリーズです。

 隕石落ちる風圧はフリクリのほうが君の名より良く表現されてたなぁと、個人的には思います。最初一気に衝撃波が走ってからワンテンポ遅れて建物が破壊されていく感じ。状況がちょっと違うんで単純に比較するものじゃないんですけどね。

僕の好きな青空文庫

目次

青空文庫との個人的な出会い

 高校に入学した時に電子辞書を買ってもらいました、多くの今時の高校生もそうだと思います。

 CASIOのEX-word DATAPLUS5という高機能な電子辞書で、フルカラー表示であったり、手書き文字入力できたりついでに絵もかけたりしてという辞書です。やたらめったら色々なものが入っていて、いま開いてみると例えばサプリメント辞典とかスポーツ用語辞典とか、全然使った記憶もないしいったいどんなときに使うんだというものまで入っているデバイスです。

 必ずしも直接的に高校の勉強に関係ないものがその電子辞書の中に入っていて、そしてその一つに青空文庫がありました。

 僕のEX-wordには青空文庫から収録されている日本文学300作品が入っています。

 それが、僕と青空文庫との最初の出会いで最大の出会いです。

 

 一番青空文庫を読みふけったのは高校三年のときです。

 受験が迫っている、だから、勉強をしなければならない。それは至極単純な論理ですが、しかし、僕にはその単純な論理をつなげる動機はなにもなかったのです。高校三年のとき、僕には勉強をする動機がなかったのです、受験の先に何か強いモチベーションを促すものを見つけることが出来なかったしやっている内容自体にもまだ不慣れで面白さを見いだせませんでした。

 要は、早い話しが勉強に手がつかなかったということです*1

 無駄に気ばかりはやり、勉強しなければと焦るのですが手が付かない。そんなとき、僕は電子辞書を開いて青空文庫を読みました*2。部屋の中には娯楽という娯楽がないから、しょうがないので読んでいたという節もあります。

 僕は小説を読んで時間を潰すことで、自分の人生が緩やかに無限に落ちていくのを感じていました。苦しみながら救いを求めて読んでいた気がします。読んだらたちどころに元気が出て勉強に向かえるようなそんな小説を探していたのかもしれません。そんなもの、ないのですけどね。

 僕が知っているのは青空文庫のほんの一部です、辞書に入っていたものです、それも全部読み切ったわけではないです。*3

 そういうわけなんですが、青空文庫好きです。著作権フリーを公開しているのは素晴らしい試みだとかそういうことを抜いても、僕の中ではもう思い出として青空文庫がある特異な地位を占めています。

 青空文庫のほんの一部ですが強烈に好きだったものを5つを厳選して紹介して終わりたいと思います。青空文庫になかったら僕は読まなかっただろう作品たちです。

 

青空文庫になかったら読まなかっただろう作品たち

 太宰治 パンドラの匣

図書カード:パンドラの匣

  太宰治好きです、だけどなんだか太宰治って暗いなと思っていました。そうやって色々読んでいっているときにこの作品にぶち当たった時の感動はひとしおでした。なんて、素晴らしい希望! 生きていける気がします。

 

 坂口安吾 傲慢な眼

図書カード:傲慢な眼

 僕は往々にして青春感を感じさせてくれる短編に弱いようです。終わりの涼し気な感傷は当時読んだ時も胸を締め付けられて、そして、今読んでみても締め付けられます。

 

 有島武郎 一房の葡萄

図書カード:一房の葡萄

 まぁ、これもちょっと青春感を感じさせてくれる短編で、なんだかんだ在りし日のお話なんです。子供が先生の美しさを感じる話なんですが、共感しちゃうんですよね。 

 

 夢野久作 押絵の奇蹟*4

図書カード:押絵の奇蹟

 遺伝とは呪いだったのか、と、強く印象付けられた作品です。後々他の作品を読むときにもことあるごとにこれを思い出して、遺伝は呪いなのだ、と脳裏に焼き付いて離れません。

 

 林不忘 丹下左膳*5

図書カード:丹下左膳

 エンタメ系。新聞で連載していたとかで、お話を引き延ばすのがうまく毎回毎回盛り上がりがうわっと用意されています。そして、お話が終わるとなると急展開で終わります。

 終わりの方に近づくと、残りのページ数的にちゃんとこれ話終わるんかな? と思って不安になるんですが、すさまじいスピードでちゃんと終わります。

 丹下左膳という名のクソ野郎剣士が敵としてこの一巻で出てきて一旦お話が完結するんですが、丹下左膳の読者人気が高かったとかで丹下左膳の二巻が作られて、しかもなんだか丹下左膳がちょっと主人公向けに良い奴になっているというところも読んでて驚きです。丹下左膳という題名で、読んでみたら一巻では丹下左膳は主人公というか群像劇のうちのちょっと目立つ敵くらいでまずあれ? となって二巻でこいつ主人公に格上げかよ! という驚き。全部で三部作で、けっこう面白いですよ。

 

 とまあ、面白いのいっぱいあります。これにて今回は終了。

最近手慰みにちょっとじじくさく振り返って回顧な文を書いてしまいます。

*1:今でも好きではない科目の試験勉強のときそういう事態に陥るのでこれはきっと性格に起因するのでしょう

*2:高機能な辞書って言っても解像度の関係でガッタガタなフォントで読まざるを得なかったわけですが、今はPCがあればブラウザで整ったフォントで観れるようになっているんですね

*3:まぁ、300作品のうちわりと面白いものはそこそこ読めたかなくらいにはなったとその頃は思ってたんですが、今確認したら読んでないのも結構ありました。

*4:今手元にあるEX-word DATAPLUS5を確認したら入ってなかったので、妹の新しいほうの電子辞書を借りて読んだのだと思います、そっちは日本文学1000作品だったので

*5:これも妹の電子辞書をかっぱらって読んだっぽい

大手出版社がWebに漫画を公開している時代に、アマチュアWeb漫画を見てみる

目次

Web漫画をちょっとだけ回顧(別にWeb漫画が終わったわけではないですけれど、どうでもいい僕個人のウェブ漫画追っかけ備忘録)

 僕が本格的にWeb漫画を追いかけ始めたのは、高校も三年目となりいよいよ受験が始まるという時期でありました。

 色々あって受験は大敗を喫し、浪人生活に入ったでござる。そういうわけで僕が受験を失敗した理由の一旦はWeb漫画にもあるでござるよ(?)。

 よってWeb漫画にも色々思い入れは深いわけです。

 高校三年の頃はまだ裏サンデーが開設されておらず、大手出版社のWeb漫画への介入というのは僕の知る限りでは感じていませんでした。その頃はワンパンマンの作者oneが怪人協会編で長期の休載をしていて、どうやらプロになるための準備をしているらしいという噂が流れている頃でした。

 Web漫画といえば新都社発のWeb漫画が大勢を占めていた、気がします。

 その頃は、おすすめのWeb漫画といったものを紹介しているまとめサイトでは、オーシャンまなぶとか魔道とかバクバクバクとかHappy Lifeなどが、その頃はワンパンマンと並んで必ずといってもいいほど紹介されていたんですが、しかし、今*1ではめっきり見かけることが少なくなりました。

 さて話はまた過去に戻り、高校三年のいつ頃だったか、裏サンデーとそれを追うようにほぼ同時期に集英社によるとなりのヤングジャンプが設立。裏サンデーは有名Web漫画家を集めていて、実験的で画期的なサイトを作ったものだ、とその当時僕は感心しました。(結局現状の裏サンデーはうーんという感)。

 裏サンデーは柔軟に連載形式を変え、アフィを整え、頑張っているのを目の当たりにしました。そして、アプリも制作され現在に至ります。裏サンデーは最新話を限定公開の無難な形に落ち着きました。

 今では、大手出版社のサイトを巡るだけでもそれなりに漫画を読むことが出来ます。ガンガンオンライン秋田書店のチャンピオンタップにジャンププラス、くらげバンチややわらかスピリッツ、あとはコミコ、とまぁ自分が観ているのはこんな感じか*2

 こういう時代になると、アマチュア時代のWeb漫画が段々と霞んで見えるようになるのも当然ではあります。例えば先ほどあげた、現在も場所を変えて連載継続中のオーシャンまなぶは、2016年現在Web漫画の筆頭に数えられることはありません。敢えて断言すると理由は単純で、他にもっと面白い漫画が転がっているから、ということになると思います。(ここらへんの記述はいらない紛争を呼び込みそうですね、根拠もガバガバですから主観だと思って軽く読んでください。)

 

 そんなときだから、面白いWeb漫画をちょっと回顧してみたいと思います。

 大手出版社の台頭で野良のWeb漫画が終わったわけではなく、さらに激戦区となったネットの海の中でなお読者を惹きつけることのできるWeb漫画が生き残ってきたり、あるいは現在進行形で誕生しているからです。

 そこには活力がみなぎっています。Webで漫画を公開していてプロにめでたく転向というのは少なくなくて、石田スイ、one、クール教信者、ヤマダやWorking!!の人などなどがおられます。どのサイトに公開されるかはともかくとして、今後もそういった人は生まれ続けるでしょう。また、在野のままで野心的に作品を公開して稼ぐ人もいます。いっぱいいますよ。

 

 色々云々垂れ流して書いてましたけど、そんなことはどうでもいいのです。

 さぁWeb漫画に目を通してみましょう。

 大事なものは全部そこにあります、ネットの海に。

 

 

 数あるWeb漫画の中で、その中で尖っている作品を勝手におすすめ4つ選びました。

 

 おすすめWeb漫画 完結編

 豚(これはうまいリンクの貼り方これわからなかったんで、画像にURL貼ってそこから飛べます)

http://1st.geocities.jp/mojamojaojisanhakasetarou2/kako/59odai/04.html

  これほど心が惹かれない扉絵も珍しいですが、読めば凄さはすぐ伝わってきます。Web漫画にありがちなラフさですが、立体感のあるダイナミックなハイレベルな画です。何より面白い。こんなに面白いのにどうしてプロじゃないんだ、プロってどんなけ厳しいんやねんと思った作品の一つ。そう思った作品のもう一つはワンパンマンで、あちらは案の定プロになってそっかそうだよそうだよねプロだよねと思ったものでしたが。作者は鼻毛という方で鼻毛漫画まとめというなんとも人を食ったようなタイトルだった場所に漫画を置かれているのですがうまいです、すごい漫画です。

 

 のびたの人類補完計画

books.vipdoor.info

 これはいわゆる二次創作なんですが、ドラえもんエヴァンゲリオンのあいの子です。良い。

 新劇のエヴァンゲリオンは僕はもっとハッピーなエンドを目指して欲しかった、そして、それが行われていないかわりにこの作品が救いになってくれます。

 

2016年現在未完Web漫画で完結しそうなWeb漫画おすすめ

 胎界主

www.taikaisyu.com

 世界観で圧倒してくる作品です。わからないことも読んでいるうちにだんだんとわかるようになります、といっても最初の方は正直読みにくいです。全体を三周くらいしてようやく序盤のほうの意味も取れるようになるけれど、序盤の作りはそれでもやっぱり漫画として読みにくい気はします。

 尻上がりに面白いです、特に最近の生体金庫攻略は更新が待ち遠しくて仕方がない群像劇に仕上がっていました、圧倒的絶望感。

 更新の頻度も多く、完結してくれそうです。

 

2016年現在未完Web漫画で、これからも完結しなさそうなWeb漫画おすすめ

 泡沫夢幻

泡沫夢幻(夏休みに十人十色、十種の記憶。)

 4月から物語が始まって一日一日作られています。意図的に飛ばされている日付もあります。今は8月まで来ています。

 クラスメイト全員を書ききるというのは大変ですね、それを一日一日でやりきろうとしています。そういった試みを僕が目にした最初の作品です。色々読んだり観るようになって、クラスの生徒全員を書ききるものに例えばクラスメイトが死にまくるバトルロワイヤルや生徒たちを殺しまくる悪の教典などといった作品があるんですが、この作品がそれでもなお一風変わっているのは一日ずつ話を作っているところですね。

 伏線などを緻密に組まれる方で、一日ずつ積み上げられた生徒の明かされている設定などから考察していくこともこの作品を楽しむ醍醐味の一つです。

 Web漫画には未完の作品が多いです、そして、この作品も残念ながら未完に終わりそうです。全く見込みなしというわけではないんですが、しかし、限りなく更新は止まっています。

 目指す希望と、忍び寄る絶望。いったいどんな結末になるのか、教えて欲しかったです。

 

 

 以上です、どうでしたでしょう、お気に入りの作品は見つかりましたか?

 Web漫画の世界にはまって、もっといっぱい読みたいという方は、Web漫画速報の登録漫画一覧を片っ端から読むといいです。

登録漫画一覧 - Web漫画速報

ここに登録されているWeb漫画はたいてい面白いです。未完も少なく無いですが、 

刀遊記も夢現~ユメウツツ~も覇記も百鬼村も奇異太郎君の霊的な日常も役職ディストピアリもエッチマンも人間グラフもZELBESTYも上げるときりないんですが、その他もろもろも面白いです。

 ぜひ良いWeb漫画ライフをお過ごしください。

 

 

2017年追記、大手出版社のウェブ漫画についても書きました

mirennmm.hatenablog.com

 

*1:2016年

*2:こうやって見るとたかだか有限で決して多くはない

適当に好きなショートムービーなどランキング

 最近*1は、YouTubeで公式*2にMusicVideoを配信していたりして合法的に無料でいけてる映像作品が見れたりしてすごい。ここ最近急にですよね*3

 Youtubeだと設定で二倍速で観れるし、忙しいときも二倍速で見れば時間短縮できるね? 短編映像って僕みたいな飽きっぽい人間にちょうどいいもんで、たまに適当に見漁ったりしてます。

 ということで、ジャンルを問わずいいなと思ったYouTubeの動画をランキング形式で紹介していこうと思います。同一アーティストの動画は紹介しないのでなるべく色々なジャンルを楽しめるように並べました。また、ミュージックビデオに限りません。

 きったない動画とかも好きなんですが、そういう著作権的にアウトな奴は一本も並べてないのであしからず。ipod shuffleのフラットデザインみたいなCMとかも好きなんですけどAppleさんがその動画をYoutubeに置いてないのでここにも置いてないです。

 動画を十二個並べました。

 

 目次

 

12位 放課後決闘クラブ

www.youtube.com

 個人製作の動画ですね。*4
 効果音や作り込みの荒い3Dモデルなど所々荒削りな部分があるなと感じるけれど、全体として製作者のやりたいことが良く伝わってくる動画です。僕が知っている範囲についてだけしか言及できませんが、細田守時をかける少女エヴァンゲリオンといったものの影響が色濃く見えます。なんか青春感出てるところがとても好き。

 なんだろう、特別な勝負事をしている非日常感と日常のこの差異がそう感じさせるのでしょうか、好きだ。この小物の携帯とかリアルでいい味していて、非日常との窓口の役割を果たしていますね(何言ってんだ)。

 

11位 神風動画デモリー

www.youtube.com

 神風動画というところが作っているアニメのopとかゲームに挿入する動画なんかが紹介される動画です。初見はけっこう圧倒されます。 1分1秒とかあたりのすーぱーそに子というキャラクターがほわほわ動いてかわいい。

 

10位 Thriller

www.youtube.com

 曲自体は、4分13秒から始まります。

 8分26秒のところはヒッチコック監督のめまいで使われているとかいう有名なめまいカットで、カメラを引きながらズームしています。

 マイケル・ジャクソン、ひいては一流のダンサーというのは、まぁ僕とは違う世界に住んでいる偉大な人種だな、と最近プライムビデオで「This is it」という映画を観て思ったりしたわけです。それはマイケル・ジャクソンがライブの準備をしているドキュメンタリー映画なんですが、マイケル・ジャクソンはカリスマエンタテイナーっす。超人的な才能の持ち主のくせに謙虚、純粋。そして、最後はライブを観客に届けることなく死んでしまうのです。

 劇的な人生を送ったマイケル・ジャクソンが生み出したエンタテイメントの1つ、スリラー。キレッキレ。ダンサーの身体能力よ……。

 

9位 Slim Pickens Does The Right Thing And Rides The Bomb To Hell

www.youtube.com

 うわ、公式の動画だったのに消されてる、以下の感想はここにあった動画の感想です。

 2曲で一本の動画になっているんですが、後半が良い。

 後半、2分22秒から始まるMVが最高にロックでカッコいい、こちらのイントロは、あっ始まる!!って感じ。

 これは結局一体どういうお話なのかと考えちゃうMVですが、とにかくSlim Pickens Does The Right Thing And Rides The Bomb To Hellのけっこうアングラな歌詞がデイストピアなMVとあいまって良い。

 Dance, fucker, dance, let the motherfucker burn! hey!

 きったない歌詞(感激してる)。

  Offspringというバンドですが、Offspringは、ALL I WANTというフラッシュのドラえもんの空耳動画としても有名な曲を出しているバンドですね。

8位 眼鏡

www.youtube.com

  眼鏡、という作品の前半、後半もYoutubeで見れます。

 全部見たら二十分くらいになるのでそんなにショートではないですが、テンポよくあっという間に見終わってしまうギャグアニメ。

 ラストに向けてストーリーが見事に収束します。ギャグって良いですよね。

 ニコニコ動画に作者さんが置いているものとは違って、所々削ってあってフルバージョンではないのでフルバージョンオススメです。

 元々、毎月少しずつ更新していって作られた動画で、ネタをぶちこんだアイキャッチとかがフルバージョンには入ってます。

 

7位 Hey Mama

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 中毒性のある音楽。

 この荒廃した感じはマッドマックスをオマージュしてるんでしょうか、怒りのデスロードとサンダードームはまだ観ていないんですが付いている他のコメント見ても多分そうみたい。

 荒廃した中では人の野生感は際立ちますね。

 どうでもいいけど、18秒あたりで一番手前に出てくる白人の女性美人すぎでは。そして、ダンサーってすごい。

 ヘィマンマンマンマヘィマンマンマンマ

 

6位 Beautiful World

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 新劇のほうのエヴァはそんなに好きじゃないんですが、ああエヴァだって感じが詰まってて良いMV。

 無機物のロングショットやパースの強い魚眼レンズ的な構図とか混ぜ込むのってエヴァだなあって思います。このあいだシンゴジラを観てきたんですが、あれも色々エヴァでしたね。

 庵野秀明宇多田ヒカルも天才、早熟の天才ってずるくないですかうわああああ。

 

5位 桃太郎「Episode.3」

www.youtube.com

  この常識を振り切った衣装、素敵です。

  献身的なキャラクターってずるい、涙腺にきます。

 キジが目を開いてカメラを見つめる、この動画の中で何回かありますが絵になるなーもう。このペプシの一連のCMは好きです。

 TV持ってないんですがyoutubeで見れますし追っかけてますね。

 

4位 Overwatch Cinematic Trailer

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 最近思うのは海外の儲かってるゲーム会社すげえ良い映像作品投げてくるんですよね、資金力でしょうか、それだけでは片付けられないインパクトを僕は受けています。このゲームもやったことないんですが、こりゃやりたくなりますよ。動画への曲の合わせ方も良いです。

 うっ、こういう兄貴欲しい。ベイマックスのヒロハマダ似のイケメンだなあ。これだけ短い中できっかり山場を用意してよく魅せるなあと思う。

 なんの特別な力もない反抗的な少年が弟を守りつつ体を張る。これ毎回見るたびにうるっときます。

 

3位 11:08

www.youtube.com

 ああ、好き。高校という雰囲気が出てるからなんだろうか。自主制作アニメという分野、良い作品いっぱいありますよね。1分19秒からのあたり特に好き。

 ボーイミーツガール。

 Next Stage*5かぁ、うちの高校はそれではなくVintageという参考書だったんですが、これまた良い参考書で浪人時代忘れてきたころに定期的に見直したもんだなぁ、とか色々しみじみ思い出してしまいます。

 神は細部に宿るといいますが、こだわるところにメリハリを付けてこだわっている作品はいっすね~。

 

2位 Get Jinxed

www.youtube.com

 な、なんやこれぇ。

 League of LegendsというゲームのJinxというキャラクターのPV、曲もレベル高くてボーカルの声の震わせ方いいですね。

 この動画の女の子のかわいさすごいです、仕草とかが堂に入っていて、ラストの静けさの中でのあの仕草の魅力とかも作り手にほんと脱帽。

 こういうアクセントがあってこそ女の子キャラはかわいさが引き立つなあ。かわいい。一番好きなシーンは、59秒のとこです。すげえ良い表情で、ここ、おさげを右左と順番に揺らしているのも面白い。

 3Dの中で2Dアニメがうまく使われていて、全体的にレベルの高い映像作品。

 

1位 Waiting For Love

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 ローテーションして、涙して、歌って、泣いてを繰り返したMV。イントロの旋律が最高に美しいですよね。曲(歌詞も)が最高に良いということもあるんですが、このMVは自然に泣かせにきます。美しい。無垢なのはいかんぞ、泣くぞ僕は。

 

 

 どうでしたか、気に入った動画はありましたでしょうか。

 娯楽作品ばかり取り上げましたが、Youtubeではためになる動画、大学が提供する動画もあったりして、Youtubeを巡るだけで時間を溶かしてしまいます。そこには無数のコンテンツが溢れています。

 以前は違法なものが多い印象でしたしもちろん今も違法な動画を取り締まるイタチごっこはあるんですが、合法的でありコンテンツと呼べるものがますます多くなってきました。

 お金が無くてもネットに繋げば、動画コンテンツ*6すらどっかにお金を払うこと無く完全に合法に享受できたりするっていうのは、ほげえ、すごい時代ですね。

*1:2008年以降?

*2:Vevoとか色々が

*3:実際投稿年度とかかなり最近であることは確認できる

*4:動画製作者が公開しているとこから引っ張れているはずなので、違法アップロード動画ではないはず。

*5:通称ネクステ、有名参考書

*6:選ばなければ